みずほフィナンシャルグループ(FG)、みずほ銀行、丸紅、損保ジャパン日本興亜の4社は7月7日、ブロックチェーン・分散台帳を活用したオーストラリア・日本間での実貿易取引を完了したと発表した。
今回の取り組みでは、信用状発行から貿易書類受け渡しまでの業務を、ブロックチェーン・分散台帳技術を利用したアプリケーション上で実施。オーストラリアと日本との間の実際の貿易取引に適用した。
その結果、貿易取引にブロックチェーン・分散台帳を適用することに関して、「効果」と「課題」の両面を確認したという。
まず「効果」としては、従来、数日を要していた貿易書類の受け渡しを2時間で実現したほか、貿易書類を電子化したことにより、書面発行と郵送に掛かる時間や人件費等のコストを削減できたという。
一方「課題」としては、ブロックチェーン・分散台帳に参加していない関係者がいる場合、電子化した貿易書類の受け渡しができず、従来どおり書面に基づく取引が必要になったほか、国際標準を策定することの重要性が改めて認識されたという。
4社では、今回の実貿易取引をふまえ、今後もブロックチェーン・分散台帳の本格的な商業利用に向けた検討を進めるとしている。