NECとFiNCは4月28日、ヘルスケア領域で協業を開始したと発表した。
この協業では、NECのAIソリューション「NEC the WISE」とFiNCの法人向けウェルネスサービス「FiNC for Business」を組み合わせ、新たな企業向けウェルネス・ソリューションの共同開発を行う。
具体的には、企業内で従業員の健康状態を把握するために、カメラやウェアラブル端末などのIoTデバイスにより、人の表情、声音、脈拍や体温などの生体情報を取得。「FiNC for Business」のアプリケーションに蓄積された食事や運動等のライフログデータと組み合わせてAI技術で可視化・分析する。
従業員がデータ入力を行うことなく、従来の定期健康診断では困難だった健康状態の日々の変化や健康リスクを捉え、より早い段階での気づきや健康促進に関するタイムリーなアドバイスに繋げるという。
このソリューション実現化に向けて両社では、本年6月から半年間、NEC社内で実証実験を行う。モニターとして50名から100名程度を選出し、本人の同意を得た上で、「FiNC for Business」を使った食事改善等のアドバイスの提供や、BMI値等の数値の改善度を測定。AI技術で導き出した改善度の予測モデルとの関係性を見出す。
また、今後両社では企業内だけではなく、全国の医療機関と連携した退院後の治療のフォローや自治体と連携した地域医療連携へのウェルネス・ソリューションの展開を進めるとしている。