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弥生と大手地銀、AIを使ったオンライン融資事業を展開

オリックスの子会社で、会計ソフトを開発する弥生は4月14日、会計ビッグデータを活用した新たな融資サービス「オンラインレンディング」事業を立ち上げると発表した。

この事業では、オリックスが持つ与信ノウハウや弥生が持つ会計ビッグデータをもとに、AI技術を活用して新たな与信モデルを開発し、インターネットを通じて小規模事業者向けの融資を行う。

開発する与信モデルでは、決算書情報など一時点での静的データのみに依存せず、主として日々の仕訳データなどの動的データを活用することにより、これまでよりも精度の高い与信判断を目指す。

弥生ではこの事業の運営会社として、「ALT」を2月に設立済み。また、千葉銀行、福岡銀行、山口フィナンシャルグループ、横浜銀行の各行と業務提携契約を締結し、金融機関においても、この与信モデルを活用していくことも視野に入れる。

まずは、本年10月を目処に弥生製品・サービスを利用中の約150万社のうち、オンライン・サービスを利用中の約60万社の顧客を対象に試験的融資を開始する。

弥生の調査によると、小規模法人のうち85.0%が短期資金ニーズを有するものの、借り入れ事務の煩雑さや、借り入れに時間がかかり過ぎるなどを理由に、36.5%の事業者が借り入れに至っていないという。また、個人事業主のうち、短期資金の借り入れを行っている事業者は16.4%に過ぎない。

同社では、オンラインレンディングを活用することにより、顧客は決算書などの資料提出や金融機関窓口への訪問などの煩雑な事務作業が軽減され、簡便かつ機動的な資金調達が可能になるとしている。

日々の会計データや商流データを使ったオンライン融資については、マネーフォワードのMFファイナンスや、freeeと横浜銀行が協働で展開するローンサービスなどが既に展開されている。

会計ソフト・サービス最大手の弥生が大手地銀と組んで参入することで、さらに競争が激しくなりそうだ。

(参照)弥生のニュースリリース

http://www.yayoi-kk.co.jp/company/pressrelease/20170414.html

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