三菱東京UFJ銀行は、本年4月下旬から、マイナンバーカードを利用して、住宅ローン契約手続きを電子化するシステムの運用を開始する。
このシステムでは、マイナンバーカードと、凸版印刷が新たに開発したサービス「Speed Entry Trust」を用いて、WEB上で住宅ローンの全ての手続を完結できる。
「Speed Entry Trust」は、凸版印刷とシステムコンサルタント社が開発したシステムで、マイナンバーカードの機能を利用し、本人認証や電子署名機能を提供する。
今回、三菱東京UFJ銀行が開発したシステムを利用することで、紙面での手続きに比べ、来店・書類記入・押印の手間が省けるほか、印紙貼付も不要になる。
同行では、平成25年から平成27年にかけて、当時では初めて住宅ローンの事前審査をタブレット端末により受付を行うなどの取組みを進めてきた。今回のシステムにより、住宅ローンの事前審査後の手続も電子化することになる。
4月下旬より、三菱地所レジデンスの首都圏新規分譲物件と、東急リバブル不動産売買仲介店舗の首都圏受付分を対象に開始し、順次拡大していく方針だ。
住宅ローンの金利低下と収益低下が叫ばれて久しい。現在、各銀行とも、多大な負荷がかかる住宅ローン事務手続きの合理化を進めているが、今回の同行の取組みは、他の銀行にとっても参考になりそうだ。