日立製作所と三井住友銀行は3月30日、ベトナム国営企業であるベトナム郵便会社が提供する金融サービスの電子化を支援すると発表した。
ベトナム郵便会社は、ベトナム政府より公金に係る支給・収納業務を受託しているが、紙ベースで社会保障補助金の支給業務を運営してきた。
今回、日立と三井住友銀行の支援のもと、これらの支給業務の電子化を進める。具体的には、ベトナム郵便会社が支給対象者にICカードを配布し、郵便局窓口において支給対象者が提示するICカードを読み込むことで支給実績の確認や現金の支払いを行う。
これにより、紙文書の管理といった手間を削減するほか、支給期間を毎月一定期間に限定してきた運営から、郵便局の営業時間であればいつでも支給対応が可能な体制に改善できるという。
また、今回の電子化では、電子マネーなどベトナムにおける将来の非現金決済のインフラ基盤としての活用も期待できるとしている。
今後、日立と三井住友銀行では、ベトナム郵便会社が手掛けている、送金や収納代行、代金引換といった、その他の既存金融サービスの電子化についても、協働を進めていく予定。