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SOMPO、スマホを活用したテレマティクス保険を開発

損保ジャパン日本興亜は3月27日、運転診断結果に応じて保険料が最大20%割引になる「テレマティクス保険」を国内で初めて開発したと発表した。この商品に対応するスマートフォンアプリを本年8月に提供を開始し、年内に商品の販売を開始する予定。

この商品では、既に同社が提供しているスマホ用カーナビアプリ「ポータブルスマイリングロード」で収集した走行データをもとに、安全運転度合いを分析して保険料の割引率を算出する。

同社では、「ポータブルスマイリングロード」で取得した膨大な走行ビッグデータを研究・分析した結果、「ドライバーの運転特性」と「事故の起こりやすさ」の相関関係を明らかにしたという。これにより、安全運転により保険料節減に繋がる「テレマティクス保険」の開発実現に至ったという。

この商品では、特殊な専用機器は不要でスマートフォンのみで走行データを収集できる。
日本においてテレマティクス保険がどこまで広がるのか、注目すべき事例になりそうだ。

以下に、損保ジャパン日本興亜のニュースリリースを引用する。

【国内初】スマートフォンを活用した「テレマティクス保険」の開発
~安全運転で自動車保険を最大20%割引~

損保ジャパン日本興亜
2017/3/27

損害保険ジャパン日本興亜株式会社(社長:西澤 敬二、以下「損保ジャパン日本興亜」)は、運転診断結果に応じて保険料(※1)が最大20%割引となる「テレマティクス保険」(※2)を国内の保険会社で初めて開発したことをお知らせします。本商品に対応するスマートフォンアプリを2017年8月に提供を開始し、年内に商品の販売を開始する予定です。

 2016年1月から提供している個人向けスマートフォン用カーナビアプリ『ポータブルスマイリングロード』で収集した走行データをもとに、損保ジャパン日本興亜独自のアルゴリズム、データ・クレンジング技術等の先進技術(※3)を活用し安全運転度合いを分析して保険料(割引率)を算出します。

 安全運転度合いに応じた保険料割引の導入により、お客さまにとって“より納得感のある保険料”を実現すると同時に、さらなる安全運転の促進を図り、“事故の無い社会”の実現を支援していきます。

 ※1 新たに自動車を所有される場合など前契約がなく、損保ジャパン日本興亜での新規契約の保険料を対象とします。

 ※2 「テレマティクス」とは、Telecommunication(=通信)とInformatics(=情報工学)から作られた造語です。

 「テレマティクス保険」とは、通信技術を活用したサービスにより収集したデータを保険料に反映させるタイプの自動車保険であり、走行距離に連動したPAYD(pay as you drive)と、ドライバーの運転特性に連動したPHYD(pay how you drive)があります。スマートフォンを活用した本商品は、国内の保険会社初のPHYDとなります。

 ※3 自動車に固定されていないスマートフォンのデータも分析できるように処理する技術などを指し、現在特許出願中です。

1.開発の背景

 「テレマティクス保険」は、欧米諸国において普及しつつありますが、日本では事故の有無に応じて「適用される等級・保険料」が変わる等級制度が確立されていることを背景に、これまで積極的な商品開発は行われてきませんでした。しかし、昨今のデジタル技術の革新や、2014年の国土交通省での検討会などを受け、日本においてもテレマティクス技術の効果的な活用方法の研究が進んでいます。

 また、近年では、自動車を所有せず、必要な場合にレンタカーやカーシェアリング等を利用するユーザーが若年層を中心に拡大しています。しかし、安全運転の実績を持ちながらも、初めて自動車保険に加入する場合は、保険料が高額になるケースが多く、その負担が自動車の所有を控える理由のひとつとされています。

 そのため、損保ジャパン日本興亜では、「テレマティクス技術を活用して安全運転をするドライバーの保険料を軽減できないか」という観点で研究・開発を重ね、これまでテレマティクス技術を活用した安全運転支援サービス『スマイリングロード』(※1)、『ポータブルスマイリングロード』を提供してきました。

 これらのサービス提供を通じて蓄積したテレマティクス技術に関するノウハウを活かし、『ポータブルスマイリングロード』で取得した膨大な走行ビッグデータの研究・分析(※2)の結果、「ドライバーの運転特性」と「事故の起こりやすさ」の相関関係が明らかとなり、安全運転が保険料節減に繋がる「テレマティクス保険」の開発実現に至りました。

 本商品の割引適用には、特殊な専用機器(※3)は不要であり、日常的に利用されるスマートフォンを活用することで、幅広いお客さまへの利用機会を提供していきます。

 ※1 専用ドライブレコーダーにより安全運転を支援する法人向けサービス。

 ※2 自動車の走行データの利活用について、東京大学生産技術研究所 喜連川・豊田研究室と共同研究を開始しています。

 ※3 通信機能付車載カーナビや専用車載装置などの機器をいいます。

(以下、省略)

 

(参照)損保ジャパン日本興亜のニュースリリース

http://www.sjnk.co.jp/~/media/SJNK/files/news/2016/20170327_1.pdf

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