大日本印刷株式会社(DNP)は3月3日、国内の電子マネーで普及しているFeliCa決済と、VISAやMasterCard、JCBなどの国際ブランドの非接触決済の両方を使用できるICカードを開発したと発表した。両方式に対応したカードの開発は国内初。
このカードは、 国際ブランドの接触IC決済サービスと非接触IC決済サービスの両方に対応したデュアルインターフェースカードに、FeliCaの非接触IC決済サービスの機能を付与したもの。
海外でも非接触IC決済が広がってきているものの、その中心は、国際ブランドのVISAやMasterCard、JCBなどが進めるISO/IEC14443 TypeA方式が主流。一方、国内では早くからFeliCa方式の非接触ICカードによる決済が利用されていて、両方式に対応したICカードが望まれていた。
以下に、大日本印刷のニュースリリースを引用する。
国内初!1枚で国内外の非接触IC決済ができるカードを発売
大日本印刷
2017/3/3
大日本印刷株式会社(以下:DNP)は、国内の電子マネーなどで普及しているFeliCa決済サービスと、VISAやMasterCard、JCBなどの国際ブランドが推奨する非接触決済ができるICカードを国内で初めて開発し、今春に販売を開始します。
このカードは、 国際ブランドの接触IC決済サービスと非接触IC決済サービスの両方に対応したデュアルインターフェースカードに、FeliCaの非接触IC決済サービスの機能を付与したものです。
【開発の背景】
近年、欧米を中心に海外で非接触IC決済が急速に広がってきていますが、その中心は、国際ブランドであるVISAやMasterCard、JCBなどが進めるISO/IEC14443 TypeA方式が主流になっています。一方、日本国内では早くから非接触ICカード決済が普及しており、その多くはFeliCa方式の非接触ICカードによる決済が利用されています。
日本からの海外渡航者が、買い物で非接触IC決済をする場合、国際ブランドでの決済が求められるため、国内のFeliCaに加えて国際ブランドにも対応したICカードへのニーズが高まっています。また訪日外国人数は、2016年に2,400万人を超えて過去最高となり、今後さらに増加が見込まれるなか、1枚のカードで、両方の非接触IC決済に対応できる決済環境の整備が求められています。DNPは、これらのニーズに対応するため、本ICカードを開発しました。
【本製品の特徴】
○今回開発したカードはソニーが開発したICチップを搭載し、1つの通信用アンテナでFeliCa方式の非接触決済サービスと国際ブランドの非接触決済サービスを実現します。
○日本からの海外渡航者も訪日外国人もこのカードを1枚持っていれば、国内外の加盟店でFeliCaと国際ブランド両方の非接触IC決済が可能となり、スムーズに買い物できるようになります。
【今後の展開】
DNPは、業界に先駆けてFeliCa方式および国際ブランドの非接触IC決済サービスに対応したICカードを販売しています。今回、新たに開発したカードをラインナップに加え、国内外の金融機関に販売し、今後3年間で20億円の売上を目指します。
また、クレジットカードや電子マネーなどの複数の決済手段や共通ポイントなどを一元管理できる「DNPマルチペイメントサービス」を展開しており、強固なセキュリティ環境下で多様な決済手段にワンストップで対応できます。これらの決済サービスを組み合わせて、カード事業会社などにトータルソリューションを提供します。
なおDNPは、3月7日(火)~10日(金)に東京ビッグサイトで開催される「リテールテックJAPAN2017」のDNPブースで本製品を紹介します。
(以下、省略)