大日本印刷(DNP)は2月10日、クレジットカードや電子マネー等の複数の決済手段に対応した「DNPマルチペイメントサービス」を開始したと発表した。
クレジットカードや電子マネー、共通ポイントなどが利用できるほか、その情報を一元的に管理できる。例えば、売上集計や請求予定データの確認など、決済サービス事業者ごとに必要となる決済情報の処理を一元管理できるという。
まずは静岡鉄道が発行するIC乗車カード「LuLuCa」で先行導入され、電車やバスの利用のほか、静鉄グループのショッピングセンターなどで利用ができる。
以下に、大日本印刷のニュースリリースを引用する。
「DNPマルチペイメントサービス」を開始 クレジットや電子マネーなどの多様な決済を一元管理
静岡鉄道のICカード「LuLuCa(ルルカ)」で先行導入
大日本印刷
2017/2/10
大日本印刷株式会社(以下:DNP)は、クレジットカードや電子マネー等の複数の決済手段や共通ポイントなどが利用でき、その情報を一元管理できる「DNPマルチペイメントサービス」を2月10日に開始します。当サービスは、静岡鉄道株式会社が発行するIC乗車カード「LuLuCa」で先行導入され、電車やバスの利用に加えて、静鉄グループのショッピングセンター・食品スーパーで利用が可能となりました。
【サービス開始の背景】
国内外で、流通・小売業やサービス産業を中心に、クレジットカードや電子マネー、モバイル決済や仮想通貨等のキャッシュレス決済、および、共通ポイント等の顧客サービスの多様化への対応が求められ、各種端末の設置負荷などが課題となっています。
この状況に対してDNPは、国際ブランドプリペイドカードの国内トップクラスの提供実績*1や、モバイル決済に対応したクラウド型決済サービスの提供などで培ったノウハウを活かし、多様な決済手段にワンストップで対応でき、決済情報と顧客情報をセキュアな環境下で統合管理する「DNPマルチペイメントサービス」を開発しました。
【「DNPマルチペイメントサービス」の概要と特長】
1. 決済インフラの共通化により、複数の決済手段がワンストップで利用可能
複数の決済手段に対応する場合、決済サービス事業者ごとに回線を接続する必要がありますが、本サービスの利用企業は、各事業者と接続済みのゲートウェイを利用できます。これにより、企業が個別に複数の事業者と回線接続を行う必要はなくなります。本サービスの契約と同時に複数の決済手段が使用できるため、各店舗に各種決済サービスを短期間で導入できます。
2. 決済業務処理の支援サービス
売上集計、請求予定データの確認など、決済サービス事業者ごとに必要となる決済情報の処理を、一元管理して行うことができます。取引実績のクラウドサーバーからの一括取得や、Webサイト上でリアルタイムに更新したデータの閲覧も可能で、店舗の決済処理業務の負荷を軽減します。
3. クレジットカードのセキュリティ基準「PCIDSS」に準拠
クレジットカード番号取り扱い事業者に求められるセキュリティ基準PCIDSS(Payment Card Industry Data Security Standard)に準拠したDNP柏データセンターで決済情報を集約管理します。サービス導入企業が独自にシステムを構築・運用する場合と比較して、PCIDSS対応に関わる業務負荷や費用を削減します。
【導入事例】
静岡鉄道株式会社は、グループ内の電車やバスで利用されているICカード「LuLuCa」に、「DNPマルチペイメントサービス」を先行導入しました。これにより、静鉄グループの食品スーパー「静鉄ストア」や複合商業施設「新静岡セノバ」での電子マネー決済、および、電子マネー決済時の割増ポイント付与に対応できるようになりました。
静鉄グループは、会員のライフスタイルに合わせた4種類のカードを提供し、会員サービスの充実による優良顧客の育成に努めています。「DNPマルチペイメントサービス」の導入によって、既存の業務に大きな負荷をかけることなく、新たな会員向けサービスの開発・運用が可能になります。「今後は地域独自の決済手段として、他企業との連携や個人店舗への導入、シニア向けカード等の発行なども検討していきたい。開発の柔軟性や拡張性への対応などが魅力だ」と評価しています。
(以下、省略)