経済産業省の北海道経済産業局と北洋銀行は2月9日、共同で「地域中核産業分析モデル」を作成したと発表した。
このモデルでは、政府が運営する「地域経済分析システム(RESAS)」と、北洋銀行が保有する取引先財務データを組合せて、道内産業の収益性や投資力等の分析を行ったほか、各地域の産業・企業の「稼ぐ力」強化に向けた提案を行う。
地域金融機関が、主要な営業地域の産業分析を行った上で、取引先と「経営課題」や「目指す将来像」などを議論し、共に検討するための対話ツールとすることを想定しているという。
両機関では、今後、本モデル普及のために、地域金融機関向け説明会を開催する。
以下に、北海道経済産業局のニュースリリースを引用する。
「RESASと金融機関データを融合させた地域中核産業分析モデル」を作成しました
~ 「地域の稼ぐ力」を強化!地域金融機関の地方創生の取り組みをサポート ~
経済産業省北海道経済産業局
2017/2/9
北海道経済産業局及び(株)北洋銀行は、共同で「地域中核産業分析モデル」を作成しました。
本モデルは、政府が運用するビッグデータ「地域経済分析システム(RESAS)」にて、道内各地の中核産業を抽出し、北洋銀行の取引先財務データにて同産業の収益性や投資力等の分析を行った上で、各地域の産業・企業の「稼ぐ力」強化に向けた取組を提案するものです。
本モデルの活用については、地域金融機関が、主要な営業地域の産業分析を行った上で、取引先と「経営課題」や「目指す将来像」などを議論し、共に検討するための対話ツールとすることを想定しています。
両機関では、今後、本モデル普及のために、地域金融機関向け説明会を開催する予定です。
本モデルの概要(構成)について
【第1段階】RESAS分析
•道内各地域(広域地域又は自治体単独)について、「稼ぐ(付加価値額)」と「雇用」貢献度の高い産業(地域中核産業)を抽出。
•この地域中核産業の「付加価値額」、「従業員数」、「労働生産性」などの指標について、経年変化や全国・全道との比較などの分析を実施。
【第2段階】金融機関保有の取引先財務データ(平均値)分析
•地域中核産業に属する北洋銀行取引先企業のうち、原則10社以上を抽出。
•抽出した企業の財務データ(平均値)を活用し、資産、負債、収益性、キャッシュフローの推移などから、財務の傾向と課題を分析。
【第3段階】地域中核産業・企業の「稼ぐ力」向上のための取組を提案
•上記分析を踏まえ、地域中核産業の実情に応じ、企業の「稼ぐ力」強化に向けた取組を提案。
•地域金融機関は、企業と対話を深め、経営課題の解決に向けたソリューションを提供。
→機械やIT導入等による労働生産性の向上、国内外の販路拡大、人材確保、公的支援メニュー活用 など
本モデルの活用について
◆本モデルは、地域金融機関が、主要な営業地域の産業の現状、中長期的な見通しや課題の把握・分析を行った上で、取引先と「経営課題」や「目指す将来像」などを議論し、共に検討するための対話ツールとして活用することを想定(事業性評価など)。
◆本モデルをベースに、各地域金融機関が独自のデータにより分析することにより精度が高まる。
今後、本モデルの普及や連携分析などを行うために、道内地域金融機関向けの説明会を開催する予定。
(以下、省略)