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日銀総裁「FinTechの健全な発展を支援する」

日本銀行の黒田総裁は8月23日、日銀が同日に開催した「第1回FinTechフォーラム」の冒頭挨拶において、日本銀行としてFinTechの健全な発展を支援するために最大限の貢献をしていくと表明した。

この冒頭挨拶で黒田総裁は、まず「帳簿」や「複式簿記」の事例を交えながら、情報技術と金融の歴史に触れ、FinTechなどの情報技術革新が金融にとりわけ大きな革新をもたらす可能性があると述べた。

特に、「ブロックチェーン」や「分散型元帳」が「帳簿は特定の主体が管理するもの」という従来の考え方を大きく変え、金融の形態にも大きな変化をもたらす可能性があるとした。

次に、情報技術革新やFinTech は、新たなサイバー攻撃などの潜在的ターゲットになるため、情報セキュリティの確保についても配慮するよう求めた。

最後に日本銀行の取組みとして、FinTechの健全な発展を支援するとともに、金融サービスの利便性向上や経済活動の活性化に結び付いていくよう、中央銀行の立場からなし得る最大限の貢献をしていくとの考えを表明した。

また、FinTechが実態経済を刺激する影響、FinTechと先端技術の相互影響、金融リテラシーや金融教育、将来的に自らの業務にFinTech技術を活用する可能性などについて調査研究を進めて行くとした。

今回の挨拶内で明確に触れなかったのものの、黒田総裁の言葉には、「ブロックチェーン」や「分散台帳」「暗号技術」「自らの業務への適用」などといった言葉が並び、「法定通貨のデジタル化(central bank digital currency (CBDC)) 」 への意欲が垣間見える内容となった。

今後の日銀のFinTech推進活動やCBDCの検討内容に期待したい。

(参照)日本銀行のニュースリリース

http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2016/ko160823a.htm/

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