高度情報通信人材育成に取り組む特定非営利法人CeFILは6月3日、デジタル技術を駆使したビジネスイノベーションを起こす開発拠点として「デジタルビジネス・イノベーションセンター」(略称:DBIC)を5月20日に設立したと発表した。
DBICには、3メガバンクや富士通、日立製作所などの国内大手企業27社が参加しており、参加企業同士、参加企業とベンチャー、あるいは産学が連携して、エコシステムを構築して、新しいビジネスを創造することを目的としている。
また同時に、ビジネススクールとして知られるスイスのIMDおよびシンガポール経営大学(SMU)の両校と連携し、多彩な教育プログラムを提供する予定。
以下に、CeFILのニュースリリースを引用する。
日本初の本格的事業創造のための開発拠点「デジタルビジネス・イノベーションセンター」を5月に発足
~ 世界有数のビジネススクール2校と連携へ ~
特定非営利法人CeFIL
2016年6月3日
特定非営利活動法人CeFIL(Center for Innovation Leaders 理事長:横塚裕志、所在地:東京都中央区)は、日本の大手企業やベンチャーが業種や規模の枠を超えて集い、デジタル技術を駆使したビジネスイノベーションを起こす開発拠点として「デジタルビジネス・イノベーションセンター」(略称:DBIC)を5月20日に設立したことをお知らせします。
DBICには、製造業、サービス業、金融・生損保、IT企業など27社の国内大手企業が参加する予定で、参加企業同士、参加企業とベンチャー、あるいは産学が連携して、エコシステムを構築して、新しいビジネスを創造し、競争力を上げていくことを目的としています。このため、DBIC設立と同時に世界有数なビジネススクールとして知られるスイスのIMDおよびシンガポール経営大学(SMU)の両校と連携し、多彩な教育プログラムを提供して、第4次産業革命のなかで勝ち残るための人材育成を積極的に実践していきます。
我が国でも、これまでの常識では考えられないような「デジタルビジネス」が破壊的に出現し、既存の産業を脅かしつつあります。従来型の経営を踏襲するだけでは、競争優位を保てない環境に突入しているといっても過言ではありません。この第4次産業革命と言われる大転換期を企業が生き延びるためには、経営者・戦略策定スタッフが自らデジタル化の世界最新の状況や事例を学ぶとともに、「顧客に新しい価値提供を続ける能力」を組織として持つことが必要だとCeFILでは考えています。
そうしたなか、昨年9月に国内の有志企業約30社とDBIC設立のための準備委員会を発足、国内企業においてデジタル・テクノロジーを活用したビジネス・イノベーションが起きにくい理由や、それをリードする人材が育ちにくい原因、経営層がデジタルビジネスイノベーションについてどの程度自分の課題としてとらえているか、などの本格調査を実施。欧米、東南アジアにおけるイノベーションモデルや人材育成の最新事情の研究を行って参りました。
そのなかで、デジタルビジネスの時代にあっては、「顧客視点でビジネス価値を創造する」マインド改革や実践学習の必要性、「自前主義を脱皮して、業種を超えたオープンイノベーションを実現すること」の重要性といった新しい経営課題も浮き彫りになって参りました。
「デジタルビジネス・イノベーションセンター」(DBIC)は、こうした状況を踏まえてCeFILの組織内に設立するもので、日本で初めて、企業が業種や規模の枠を超えて自由に集い、自由に議論できる「オープンイノベーションのためのプラットフォーム」を提供し、リアルなプロジェクトを生み、育てていきます。また、経営層や戦略スタッフのための人材育成プログラムとして世界最高レベルのものを持ち込んで実践していきます。
加えて、ベンチャー企業、デザイナー、アカデミシャンを大手企業と結びつけるための支援プラットフォームを提供していきます。
このため、DBICではメンバー企業がいつでも集まってイノベーション・プロジェクトを実践したり、調査・研究情報をプレゼンすることが可能な施設「オープンイノベーション・ガーデン」を虎の門に9月中旬に開設します。
そのガーデンのなかで、大手企業と国内外のベンチャー企業が相互にプレゼンテーションを行う機会を提供して参ります。DBICでは、こうした日本で初めての相互交流の場を実現するため、約100社を目途に国内外の優良ベンチャー企業をプラットフォームに集める考えです。
【CeFILについて】
CeFILは日本経済団体連合会の高度情報通信人材育成部会の実行機能を引き継ぎ、2009年7月に経団連の有志企業により設立されたNPO法人で、経団連、大学、企業と連携し日本の成長戦略を推進するための活動に取り組んでいます。
http://www.cefil.jp/
【世界有数のビジネススクール2校と連携】
CeFILはDBICを新設するのに伴い、新たにIMDおよびシンガポール経営大学(SMU)の両校と提携します。
IMDは、スイスのローザンヌに拠点を置くビジネススクールです。IMDは経営幹部教育(エグゼクティブ エディケ―ション)に特化し、同分野では世界最高峰と評価され、毎年98ヶ国8,000人を超える経営幹部や幹部候補が様々なプログラムを受講しております。
このIMDが、昨年、「グローバルセンター・フォー・デジタルビジネストランスフォーメーション」を設立、このセンターがデジタルビジネスと経営については世界最高レベルの研究を進めており、DBICはIMDとの提携により、この教育プログラムや調査・研究情報を日本に取り入れます。7月15日には、IMDの学長をお招きして、DBIC設立イベントを都内で行います。
http://www.imd.org/country/jp/
http://www.imd.org/
また、シンガポール経営大学(SMU)は、シンガポール政府が出資し、米国ウォートン・スクールをモデルとして、2000年1月に設立。経営を学ぶ日本でいう文科系の大学ですが、「情報システム学部」を当初より設立しITと経営の融合を教育現場でも行ってきております。デジタルビジネス、ビッグデータ解析など、世界の最新活用情報が集積されており、DBICはSMUとの提携により、世界最新の情報に触れる機会を提供し、実践的な教育プログラムを提供していきます。
http://www.smu.edu.sg/
【DBICの参加予定企業】
- 日本たばこ産業株式会社
- 栗田工業株式会社
- コニカミノルタ株式会社
- 株式会社日立製作所
- 日本電気株式会社
- 富士通株式会社
- 東京ガス株式会社
- ヤマトホールディングス株式会社
- 全日本空輸株式会社
- 日本航空株式会社
- TIS株式会社
- トレンドマイクロ株式会社
- 株式会社構造計画研究所
- 日本ユニシス株式会社
- 三菱商事株式会社
- 株式会社三菱東京UFJ銀行
- 株式会社三井住友銀行
- 株式会社みずほフィナンシャルグループ
- 東京海上日動火災保険株式会社
- 明治安田生命保険相互会社
- アビームコンサルティング株式会社
(以下、省略)
(参照)CeFILのニュースリリース
http://www.cefil.jp/material/DBIC/DBIC_PressRelease_20160520.pdf
【2016年8月15日追記】
CeFILのニュースリリースの引用の中で、一部社名が誤っていたため修正しました。
(誤)ビームコンサルティング株式会社
(正)アビームコンサルティング株式会社