読売新聞など複数のメディアは6月2日、5月15日に発生した海外カード対応ATMでの不正出金に関して、セブン銀行以外にゆうちょ銀行とイーネットでも被害が発生していたと報じた。
これまで十数億円とされていた被害額も、合計で約20億円になるという。
ゆうちょ銀行とイーネットはともにファミリーマートにATMを展開しており、セブン銀行と同様に、休日早朝のコンビニが狙われたことになる。特にイーネットは本年4月にVisa、MasterCard、JCBの取り扱いを開始したばかりだった。
なお、この不正出金事件を受けてセブン銀行は1回あたりの出金を5万円に引き下げることを発表しているが、イーネットも6月4日から1回あたり4万円に引き下げる予定。
海外カードに対応したATMの導入は、3メガバンクや地方銀行にも広がりつつあるが、各行とも利便性とセキュリティの両立という難しい対応を迫られることになる。
以下に、ゆうちょ銀行のニュースリリースを引用する。
海外発行カードの偽造による不正引出し報道について
ゆうちょ銀行
2016年6月2日
海外の金融機関で発行されたカードが偽造され、当行ATMにおいて不正に引出しが行われたとの一部新聞報道がありましたが、本件につきましては、捜査機関に全面的に協力しております。
今回、報道されている事案は、海外発行のカード情報により偽造されたカードが使用されたものであり、当行が発行するキャッシュカード・クレジットカードのセキュリティに問題はございません。
また、当行ATMの利用によってカード情報が不正に取得されたり、偽造されることもございません。なお、本事案における当行のお客さまへの被害はなく、当行への実損もございません。
当行では、お客さまに安心してご利用いただけますよう、引き続き、セキュリティ対策の強化に努めてまいります。
(以下、省略)
(参照)ゆうちょ銀行のニュースリリース
http://www.jp-bank.japanpost.jp/news/2016/news_id001171.html