日本銀行は5月12日に開催した「リテール決済カンファレンス」のプレゼンテーション資料と議事概要を公開した。
このカンファレンスでは、FinTechを活用した決済サービスや、決済サービスの供給構造の変化、リテール決済の高度化や高付加価値化を進める上での課題などが話し合われた。
以下に、日本銀行のニュースリリースを引用する。
「リテール決済カンファレンス」(5 月 12 日)の議事概要
日本銀行決済機構局
2016年5月25日
日本銀行は、5 月 12 日に「リテール決済カンファレンス」を開催しました。 カンファレンスの席上では、“FinTech”と呼ばれるような新しい情報技術を活用した決済サービスや、新規参入の増加等を受けた決済サービス供給構造の変化の可能性、決済サービスの高度化・高付加価値化に向けた課題などについて、プレゼンテーションが行われました。
これらのプレゼンテーションに続いて、幅広い論点について活発な議論が行われました。
この中で、リテール決済には、ビッグデータ処理や実体経済活動との相互作用など、さまざまな新しい付加価値と結び付く可能性があり、この中で各事業者が創意工夫を活かした取り組みを行っていることが共有されました。
とりわけ、新しい情報技術の活用により、従来に比べ、より顧客の特性や取引の性質などにきめ細かく対応した金融サービスが提供できるようになっていることや、特定の属性を持っている人々を括り出し、これらの人々に向けてアレンジされた金融サービスを提供することが可能となっていることなどが紹介されました。
また、リテール決済の高度化や高付加価値化を進める上での課題についても、さまざまな論点が提示されました。とりわけ、FinTech のような新しい金融サービスの利用者の裾野が拡大してきている中、本人確認などのセキュリティ対応の重要性がますます高まっていることが指摘されました。また、API1のオープン化や連携、データの共有化などを求める意見も出されました。
―― 本カンファレンスでは、プレゼンターおよび参加者を公募させていただきました。非金融企業を含め、決済や FinTech に関連する幅広い企業などのご参加を頂きました(参加企業・団体一覧は別紙参照)。
―― なお、会議冒頭には日本銀行中曽副総裁による挨拶が行われました(日本銀行ホームページに和文、英文とも掲載)
(以下、省略)
(参照)日本銀行のニュースリリース
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/data/rel160526b2.pdf