米国の証券保管振替機関DTCCと欧米の大手4銀行は4月7日、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)取引におけるポストトレード処理に、ブロックチェーン技術とスマートコントラクトを適用するテストに成功したと明らかにしました。
このテストに参加したのは、バンクオブアメリカ、シティ、クレディスイス、JPモルガンの大手4銀行と、金融情報サービスのMarkit及びブロックチェーン技術企業のAxoni。Axoniのブロックチェーンソフトウェアを使って、DTCCとMarkitがCDS取引を記録するスマートコントラクトのネットワークを構築しました。
今回のテストでは、外部システムとの接続やネットワークの耐障害性など85の独立したテストを実施した結果、全て成功したとしています。ブロックチェーンの特徴である、取引の透明性や耐障害性が確認できたとのこと。
ブロックチェーン技術やスマートコントラクトを証券取引やポストトレード処理に適用する実証実験は世界各地で実施されており、日本においてもみずほ銀行と富士通による試験や日本取引所グループと野村総研による試験が公表されています。
既にNASDAQの未公開株の取引においてブロックチェーン技術を用いた取引システムが実用化されていますが、より広範囲な商品や高頻度取引においても実用化できるのか、今後とも注目です。