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千葉銀行と武蔵野銀行が包括提携、商品やITシステムを共同開発へ

千葉銀行と武蔵野銀行は3月25日、地方創生への貢献や利便性の高いサービスの提供、コスト削減等を目的として、包括的に提携すると発表しました。

本提携では経営統合は行わず、両行の経営の独立性及び固有の企業ブランド・店舗網等は維持したまま、互いのノウハウの共有、商品・サービス・ITシステム等の共同開発、人材交流、グループ会社の相互活用などを実施するもの。

ITシステムの共同開発をどこまで実施するかの詳細については、今後両行間で検討組織を設けて、協議を進めていくとしています。

システム面では、千葉銀行は日本IBMと共同してTSUBASA(翼)プロジェクト を主導しており、第四銀行や中国銀行との間で勘定系システムの共同化を進めているほか、東邦銀行や北國銀行、伊予銀行も加えてCRMシステムなどの周辺系システムの共同化も進めています。加えて、FinTechに対応するために「TSUBASA金融システム高度化アライアンス」を立ち上げて共同出資会社の設立も進めています。

一方で武蔵野銀行は、八十二銀行と日本IBMが共同で進めているじゅうだん会に加盟しており、阿波銀行や山形銀行などとともに計7行で勘定系システムを共同化しているほか、融資支援システムや営業店端末の共同化も行っています。

今後、両行が商品やITシステムを共同開発を進めるとすると、いずれかの銀行が共同化陣営を移ることも想定されます。今後、両行でどのような協議が行われるか注目されます。

以下に、千葉銀行のニュースリリースを引用します。

株式会社武蔵野銀行との包括提携(千葉・武蔵野アライアンス)について

千葉銀行
2016年3月25日

千葉銀行(頭取 佐久間 英利)と武蔵野銀行(頭取 加藤 喜久雄)は、平成28年3月25日(金)、下記の通り包括的に提携を行うこととしましたので、お知らせいたします。

本提携の経緯及び目的
当行は千葉県、武蔵野銀行は埼玉県を主な営業エリアとし、地域に根差した金融機関として、幅広い金融サービスの提供に努めてまいりました。首都圏の中核をなすこれらの地域は、人口増加が続いているほか、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催も控え、さらなる発展が期待される有望なマーケットです。両行は、これまでこの成長性の高いマーケットで確固たる地位を築きあげ、地域の発展に貢献してまいりました。

一方、これらの地域では、メガバンクや他県の地域金融機関なども数多く進出しています。さらに、小売業やIT企業など、他業種の企業が銀行の事業領域に続々と参入するなど、ますます競合が激化しています。

両行はこうした環境認識を共有したうえで、連携の可能性を検討してまいりました。その結果、地域金融機関としての使命を果たしていくため、それぞれが独立経営を堅持し、地域で築き上げた顧客基盤やブランドを活かしながら、ノウハウを結集して相互に有効に活用することで、さらなる地方創生への貢献や、地域のお客さまへの先進的で利便性の高いサービスの提供、コスト削減を実現することが可能であるとの結論に至りました。

両行は、本提携により経営統合によらない新たな地銀連携モデルを目指してまいります。

本提携の名称

本提携の名称は「千葉・武蔵野アライアンス」とします。

本提携の内容

本提携においては、両行の経営の独立性及び固有の企業ブランド・店舗網・顧客基盤を維持したうえで、商品・サービスの高度化によるトップライン収益の拡大や、バックオフィス業務の共同化などによるコスト削減を目指し、互いのノウハウの共有、商品・サービス・ITシステム等の共同開発、人材交流、グループ会社の相互活用などについて、スピード感を持って検討してまいります。具体的な内容につきましては、今後両行間で検討組織を設けて、協議を進めてまいります。

なお、両行は相手方の普通株式について、一定数を既に保有していますが、提携効果を高める観点から、それぞれ追加で取得する方針です。取得時期・取得株数については、今後両行で協議の上、決定してまいります。

(以下、省略)

 

(参照)千葉銀行のニュースリリース

http://www.chibabank.co.jp/news/company/2016/0325_02/