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ふくおかFG、地元IT企業とブロックチェーンを活用した金融サービスの実証実験を開始

ふくおかフィナンシャルグループは3月15日、福岡県飯塚市を拠点とするIT企業ハウインターナショナルと共同で、ブロックチェーン技術を活用した金融サービスの共同研究(実証実験)を開始すると発表しました。

ハウインターナショナルは、福岡県飯塚市を拠点とするテクノロジー企業。仮想通貨上で発行主体のある資産を新たに発行・流通させることができる技術(openassets-ruby)をオープンソース・ソフトウェアとして開発し、フクオカRuby大賞において優秀賞を受賞するなど、ブロックチェーンに関する知見を有しています。

今回の共同研究は、ハウインターナショナルが新たに開発した、ワンクリックでノードを起動できるブロックチェーンの実証環境「Chaintope(チェーントープ)」を利用して実施されます。ハウインターナショナルがプロトタイプの開発を担当し、ふくおかFGがポイント交換や各種決済サービスなどの新たな金融サービスへの適用可能性に向けた検証を行います。

Chaintope(チェーントープ)は、パブリックチェーンをサポートし、多数のノードから構成されるブロックチェーンを数クリックで構築できるほか、API経由で各ノードに接続可能となるブロックチェーン実証環境。Amazon Web Services(AWS)上に構築されています。

ふくおかFGでは、FinTechに着目した取組みを強化しており、本共同研究の成果を、現在構築を進めている金融サービスプラットフォーム「iBank(仮称)」への活用や、様々な金融サービスの高度化へ応用していく予定としています。

以下に、ふくおかフィナンシャルグループのニュースリリースを引用します。

ブロックチェーン技術を活用した金融サービスの共同研究について

ふくおかフィナンシャルグループ
2016年3月15日

株式会社 ふくおかフィナンシャルグループ(取締役社長 柴戸 隆成、以下 FFG)は、株式会社 ハウインターナショナル(代表取締役 正田 英樹、以下 ハウインターナショナル)とブロックチェーン技術*1を活用した金融サービスの共同研究(実証実験)を開始することになりましたのでお知らせいたします。

本共同研究では、ブロックチェーン技術に関する知見を有するハウインターナショナルがプロトタイプ・アプリケーションの開発を担当し、FFGがポイント交換や各種決済サービスなどの新たな金融サービスへの適用可能性に向けた検証を行います。FFGでは、イノベーティブなサービスを創出する「FinTech」に着目した取組みを強化しており、本共同研究の成果を、現在構築を進めている金融サービスプラットフォーム「iBank(仮称) *2 」への活用や、様々な金融サービスの高度化へ応用していく予定です。本共同研究におけるプロトタイプ・アプリケーションは、ハウインターナショナルが本日リリースするワンクリックでノードを起動できる日本初のブロックチェーンの実証環境「Chaintope(チェーントープ)*3」を利用して構築します。

FFGでは、今後も様々な企業との連携を通して、お客さまへ質の高いサービス・商品の提供に努めてまいります。

*1 ブロックチェーン技術

不特定多数のコンピューターが参加するネットワークにおいて、改ざんが極めて困難な信頼性の高いデータを構築・共有できる技術。ネットワークに参加するコンピューターの信頼性に関わらず、データの整合性や正当性を保障することができるため、仮想通貨の基盤技術となっているほか、昨今では金融や各種商取引など様々な分野へ応用が期待されている。

*2 金融サービスプラットフォーム『iBank(仮称)』

現在構築の検討を行っているスマホ/モバイルファースト時代に即した新しい顧客体験・価値を提供する金融サービスプラットフォーム。スマートフォンの急速な普及や情報通信技術(ICT)の劇的な進化に伴うライフスタイルの変化に対応するため、銀行自らがイノベーティブなサービスを創出する“FinTech”領域に挑戦する新たな試み。

*3 Chaintope(チェーントープ):次頁ご参考

ブロックチェーンを活用したシステム構築や検証をサポートするブロックチェーン実証環境。Bitcoin等のいわゆるパブリックチェーンをサポートし、多数のノード(コンピューター)から構成されるブロックチェーン・ネットワークをわずか数クリックで構築し、API経由で各ノードに接続できる。

【 Chaintope の概要 】

株式会社ハウインターナショナルが提供するワンクリックでノードを起動できる日本初のブロックチェーン実証環境。

昨今ブロックチェーン技術の検証・実証ニーズが高まっておりますが、Bitcoinなどのいわゆるパブリックチェーンを対象とする場合、環境構築や仕様上の様々な要因により、本来の検証・実証に集中しにくい状況にありました。Chaintopeはこうした問題をクリアできる日本初のブロックチェーン実証環境であり、Amazon Web Services(AWS)上に構築されています。

Chaintopeにより、パブリックチェーンを構成するソフトウェアをベースとした実証環境を、手軽に作成することが可能となります。また、ブロックチェーン・クラスタのスナップショット保存や可視化の機能などを組み合わせることにより、通常パブリックチェーン内では難しい実験(ブロックチェーンの分岐や51%攻撃など)を行いやすくなるなど、検証・実証の精度向上を実現します。

《 主な特徴 》

  1. 実証環境はプライベートな領域に作成されるため、仮想通貨の入手や取引手数料、データの流出などを気にせずテストが可能です。
  2. 任意のタイミングでブロックを生成できるため、テストの待ち時間が短縮されます。
  3. 各ノードはBitcoin coreを利用しているため、必要に応じて外部のブロックチェーン(Bitcoinのmainnetなどのパブリックチェーン)へ接続して検証を行うことが可能です。
  4. ブロックチェーンの技術スキルの課題を解決するためのコンサルティングサービスも併せてご提供し、ブロックチェーンの本質的な検証・実証をサポートします。

※機能については一部開発中のものを含みます。
※提供内容については予告なく変更する場合があります。

【 株式会社 ハウインターナショナルについて 】

様々な問題領域に対して、人間の創造性にフォーカスした生きたシステムづくりを提案するテクノロジー企業。仮想通貨上で発行主体のある資産を新たに発行・流通させることができる技術(openassets-ruby)をオープンソース・ソフトウェアとして開発し、フクオカRuby大賞において優秀賞(近畿大学産業理工学部 山崎研究室と連名)を受賞。

(以下、省略)

 

(参照)ふくおかフィナンシャルグループのニュースリリース

https://www.fukuoka-fg.com/news_pdf/20160315_block.pdf