Visaは2月22日、簡単かつ安全な車載型商取引を推進することを目的に、自動車メーカーに対し「Visaトークンサービス」のほか、BluetoothやQRコードの新規格も含む、広範なデジタル決済ソリューションを提供することを発表しました。
決済方法がプラスチックカードからデジタルへと移行する中、Visaトークンサービスを使った技術によって、自動車メーカーやPOS(決済端末)プロバイダーをはじめとした決済パートナー各社で構築されるエコシステムにより、インターネットさえあれば商取引と決済をスムーズに提供できる環境が整うことになるとしています。
これらのサービスの活用事例として、以下の事例が示されています。
給油用アプリ
クルマから離れずにワンクリックで給油の支払いが可能です。燃料が少なくなるとアプリがそれを検知し、最寄りのスタンドまでナビゲーションします。給油ユニットの横に停車するだけで満タンに必要な給油量を的確に把握し、料金が計算されます。コンビニでの買い物にも利用でき、割引やポイント、マイレージなどのシステムとも完全に連携することが可能です。
駐車用アプリ
車を停め、アプリの「駐車」ボタンを押して車を降りるだけで完了です。駐車場の利用に向けてParkWhizと共同開発され、利用時間分の過不足のない支払いを実現します。駐車時間が終了すると、経過時間と支払い額がダッシュボードに表示され、確認後に決済完了のボタンを押すだけです。
以下に、Visa Incのニュースリリースを引用します。
Visa、安全な決済を自動車業界にも拡張
Visa、ホンダ、ParkWhizが車載機で支払いを可能にするアプリを展示
Visa Inc
2016年2月22日
2016年2月22日、モバイル・ワールド・コングレス(スペイン、バルセロナ)、米国カリフォルニア州サンフランシスコ – Visa Inc. (NYSE:V、以下Visa)は本日、簡単で安全な車載型商取引を推進するため、自動車メーカーに対し、Visaトークンサービスの提供を行うことを発表しました。またVisaは、車載型商取引をさらに浸透させるため、環境を問わずに加盟店や消費者がモバイル決済をより幅広く利用できるよう、Bluetooth(BLE)やQRコードの新規格も含む、広範なデジタル決済ソリューションも提供します。決済方法がプラスチックカードからデジタルへと移行する中、Visaトークンサービスを使った技術によって、自動車メーカーやPOS(決済端末)プロバイダーをはじめとした決済パートナー各社で構築されたエコシステムにより、インターネットさえあれば商取引と決済をスムーズに提供できる環境が整うことになります。
車載型商取引
ホンダおよびParkWhizとのパートナーシップにより、Visaは2月22日から25日までスペインのバルセロナで開催されているモバイル・ワールド・コングレス(Hall 6、ブース6D40)にて、給油用と駐車用の概念実証版(Proof-of-Concept)アプリを展示しています。このアプリはHonda Developer Studioが開発したもので、ホンダのヘッドユニットに完全に一体化されており、消費者が日々行う給油や駐車関連の作業をより簡便化する設計となっています。双方のアプリとも、簡単なワンタッチ支払いが可能なVisaのオンライン決済サービスであるVisa CheckoutでVisaトークンサービスを活用した例を展示しています。また、それぞれには以下のような機能が含まれています。
給油用アプリ:
クルマから離れずにワンクリックで給油の支払いが可能です。燃料が少なくなるとアプリがそれを検知し、最寄りのスタンドまでナビゲーションします。給油ユニットの横に停車するだけで満タンに必要な給油量を的確に把握し、料金が計算されます。コンビニでの買い物にも利用でき、割引やポイント、マイレージなどのシステムとも完全に連携することが可能です。
駐車用アプリ:
車を停め、アプリの「駐車」ボタンを押して車を降りるだけで完了です。駐車場の利用に向けてParkWhizと共同開発され、利用時間分の過不足のない支払いを実現します。駐車時間が終了すると、経過時間と支払い額がダッシュボードに表示され、確認後に決済完了のボタンを押すだけです。
Visaは業界初として、モバイル・ワールド・コングレス2015にて車載型商取引のデモンストレーションを実施し、車内での決済によってドライブスルーでの注文が簡素化される様子を紹介しました。昨年から車内決済の試験と改良を続け、車の購入やリース手続きの簡素化や、自動車保険の管理や通行料金等の支払いを直接運転席で操作する方法なども披露しました。
Visaイノベーション・戦略パートナーシップ担当エグゼクティブバイスプレシデント、ジム・マッカーシー(Jim McCarthy)は次のように述べています。「車を決済のプラットフォームに変えてしまうという考えは、意外にも遠い未来の話ではありません。昨年この発想をご紹介して以来大きな進歩を遂げ、ホンダとの協働でプロトタイプの試験を実施したことで、実用化に向けてさらに一歩前進することができました。この技術の実用化により、決済および自動車業界のエコシステムの一翼を担う皆様に素晴らしい機会をご提供できると考えています。」
Honda Developer Studioデベロッパーリレーションズリードのジョン・ムーン(John Moon)氏は次のように述べています。「今回のプロジェクトは、自動車メーカーに新たな機会が創出されるとともに、アプリによっていかに車内体験が様変わりするかということを示すものです。」
また、ParkWhizのCEO、アーシシュ・ダラール(Aashish Dalal)氏はこう語っています。「ParkWhizでは、ドライバーのためのフリクションレス(非接触型)の、そしてもちろん安全な駐車体験の創造に力を注いています。駐車券の発行や支払機を使った精算といった手間をなくすことは、フリクションレス体験へと向かう大きな一歩であり、ドライバーにとって大きなメリットとなります。ParkWhizは、この画期的なイノベーションに関してVisaと提携できたことを非常に喜ばしく思っています。」
上記各社は現在、今春から3か月間、給油アプリの試験運用をカリフォルニア州北部にて、駐車アプリの試験運用をニューヨーク市内にて、それぞれ実施する見込みです。
(以下、省略)
(参照)Visaのニュースリリース
http://www.visa.co.jp/aboutvisa/mediacenter/NR_JP_260216.html