経済産業省は6月28日、3月から開始している「クレジットカードデータ利用に係るAPI連携に関する検討会」の中間とりまとめを公表した。
この検討会は、クレジットカード会社のAPI連携によるサービス創出やビジネス展開に向けて、API連携の促進に向けた具体策を検討するもの。今年3月から計4回開催されている。
今回公表された中間とりまとめの内容は主に2点ある。
1点目は、クレジットカードデータのAPI連携による効果と課題だ。
API連携を行う効果として、家計簿アプリとの連携に留まらず、カードの有効・無効や決済可能条件(利用エリア、加盟店業種等)をスマートフォンアプリからワンタッチで設定できるサービス、また上限金額や残高不足を事前に通知するサービスなどが提案されたという。
一方で、不十分なセキュリティ体制による情報漏洩等の課題も示されている。
2点目は、ガイドラインの策定だ。カード会社とFinTech企業がAPI連携をする際のガイドラインを今年度内に策定することが提案された。
具体的には、FinTech企業やカード会社によるAPI連携のための措置・体制の整備のほか、API仕様の標準化などが検討テーマとなる。
銀行とFinTech企業の連携については、すでに全銀協やFISCにおいて議論され、報告書やガイドライン案も公表されている。カード会社とFinTech企業の連携も、これらに即した形になりそうだ。
(参照)経済産業省のニュースリリース
http://www.meti.go.jp/press/2017/06/20170628002/20170628002.html