富士通は5月16日、野村證券にデータ品質の向上を目的とするAIを提供すると発表した。6月の導入を予定している。
今回導入するのは、実際のデータを用いて「いつもと違う」状態を見つけることができるAI。従来の品質担保手法ではデータ品質確保に限界があった領域に適用して、さらなるデータ品質の向上を目指す。
例えば、これまで大量の業務データは人手による全件確認が難しく、通常のシステムチェックでは網羅しきれないケースがあった。しかし、AIを適用することにより、数千万から数億件規模のレコードから、新たに数十件程度をいつもと違うパターンとして発見できたという。
日々の「いつもと違う」パターンを高速に検知できるため、作業の効率化を実現できるとしている。
富士通では、野村證券での適用事例が汎用性であったことから、他業種へも提供していくという。