東京海上日動とNTTデータは4月24日、昨年12月から実施していた、保険証券にブロックチェーン技術を適用する実証実験を完了したと発表した。
この実験では、外航貨物海上保険の保険証券について、ブロックチェーンによるデータ化を実施し、アクセス性能、業務効率性、コスト削減効果などの観点から実運用を想定した検証を行った。
また、L/C(信用状)やInvoice(商業送り状)、B/L(船荷証券)についてもブロックチェーン上に記録し、保険証券と他の貿易関係書類との連携についても検証した。
実証実験を行った結果、実際のブロックチェーン上において、アクセス性能、業務効率性、セキュリティー性能について各種の検証を行い、いずれも当初の仮説を実証することに成功したという。
また、各種のコスト削減効果についても測定をすることができ、当初の目的を達成したほか、L/C、Invoice、B/Lをブロックチェーン上で取り扱い、保険証券のみならず貿易業務全体へブロックチェーン技術を適用することの有用性を確認できたとしている。
NTTデータでは、この実証実験を通して、実用化に向けては貿易関係者が協調して課題解決を進めるグローバルな枠組みを作ることの必要性を認識。現在、国内外における幅広い貿易関係者が参加する業態横断のコンソーシアムを企画、検討中だという。