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NTTデータ、マイナンバーカードによるクラウド本人確認ソリューションを提供

NTTデータは7月27日、総務大臣認定を受けた上で、マイナンバーカードを活用した本人確認ソリューション「BizPICO(ビズピコ)」の提供を開始すると発表した。

BizPICOは、マイナンバーカードのICチップに格納されている公的個人認証アプリケーションを利用することで、金融機関等の民間企業がオンラインで本人確認ができるソリューション。

金融機関等の企業が顧客の本人確認を実施する際に、顧客のマイナンバーカードをICリーダライターにかざすことで、ICチップに埋め込まれている電子証明書が企業に送信され、オンラインで本人確認を行う。個人番号(マイナンバー)そのものは使用しない。この本人確認は、犯罪収益移転防止法でも認められた、厳格な本人確認に該当するという。

一般的に、銀行での口座開設やクレジットカードの新規申し込みなどでは、犯罪収益移転防止法に基づく厳格な本人確認が求められており、身分証明書を顧客企業のウェブサイトなどにアップロード後に、本人限定受取郵便での郵送などの手続きが必要だが、BizPICOを利用することで、オンラインですべての手続きを完結させることができる。

またBizPICOでは、「本人確認機能」のほか、「利用者認証機能」、「証跡データ保管機能」、「証明書失効通知管理機能」を提供する。これらの機能提供は業界初という。

今後NTTデータでは、BizPICOとクレジットカード決済網「CAFIS」とを接続することを検討している。これにより、すでにCAFISと接続済みの企業については、既存環境下で本サービスを利用できるようになるという。

以下に、エヌ・ティ・ティ・データのニュースリリースを引用する。

マイナンバーカードの公的個人認証サービスを活用した本人確認ソリューション
「BizPICO(R)」本格提供開始~業界初 公的個人認証に必要なすべての基本機能をクラウドサービスで商用化~

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
2016年07月27日

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、2016年7月、公的個人認証サービスにおける総務大臣認定を受け、マイナンバーカードの公的個人認証サービスを活用した本人確認ソリューション「BizPICO(R)(ビズピコ)」(注1)を2016年7月28日より本格的に提供開始します。

BizPICOは、マイナンバーカードに埋め込まれたICチップの中に格納されている公的個人認証アプリケーションを利用することで、民間企業におけるオンラインでの確実な本人確認を可能とするソリューションです。

BizPICOは、犯罪収益移転防止法(注2)・携帯電話不正利用防止法(注3)に対応した厳格な本人確認機能に加え、公的個人認証のクラウドサービスにおける業界初の試みとして、「利用者認証機能」、「証跡データ保管機能」、および「証明書失効通知管理機能」を提供します。

これらの機能は、銀行、証券会社、保険会社、携帯事業者など、厳格な本人確認が求められる顧客企業において、口座開設や各サービス利用契約時の本人確認業務で利用されることを想定しています。

NTTデータは、BizPICOの提供により、2020年度末までに10億円の売上を目指します。

【背景】
2016年1月より交付が開始されたマイナンバーカードには、希望により電子証明書の機能(=公的個人認証サービス)が搭載されています。この公的個人認証サービスには、住民票と同等の基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)を含んだ署名用電子証明書が格納されており、個人番号(マイナンバー)そのものを使わず、オンラインでの本人確認を実現できる安全性の高いサービスです。これまでNTTデータは2013年より総務省にて実施された「放送・通信分野等における公的個人認証サービスの利活用に関する実証実験」を通じて、公的個人認証サービスの民間利活用について開発・実証を行い、利便性の高い安心・安全な本人確認手段としての有効性について研究を行ってきました。

このたび、2015年12月より取り組みを開始した本人確認ソリューション事業について、公的個人認証サービスにおける総務大臣認定の取得およびクラウドサービスにて提供する機能の開発が完了したことから、本格提供を開始することになりました。

【概要】
顧客企業が、そのお客さまの本人確認を実施する際に、お客さまのマイナンバーカードを、顧客企業またはお客さまが用意したマイナンバーカードの読み取りが可能なICリーダライターにかざすことで、マイナンバーカードのICチップに埋め込まれている電子証明書が企業に送信されます。その結果、オンラインでの確実な本人確認が可能となります。

【機能】
BizPICOの機能は、以下の4つの機能を提供します。
このうち、『「利用者証明用電子証明書」を利用したセキュアな利用者認証機能』「証跡データ保管機能」「証明書失効通知管理機能(オプション)」については、クラウドサービスとしては業界初となる機能となります。

(1)「署名用電子証明書」(注4)を利用した確実な本人確認機能
マイナンバーカード保有者がカード交付時に窓口で設定した暗証番号を入力することで、顧客企業はマイナンバーカード内の署名用電子証明書に含まれる4情報(氏名、住所、生年月日、性別)の確認と併せて、オンラインでの確実な本人確認を実施できます。この本人確認は、犯罪収益移転防止法・携帯電話不正利用防止法でも認められた、厳格な本人確認です。

(2)「利用者証明用電子証明書」(注5)を利用したセキュアな利用者認証機能
署名用電子証明書による確実な本人確認を実施後、マイナンバーカード内の利用者証明用電子証明書を利用して利用者本人であることを認証します。本機能は、利用シーンにおけるセキュリティーレベルに応じて顧客企業が暗証番号の入力要否を選択可能です。

(3)証跡データ保管機能
署名用電子証明書、利用者証明用電子証明書それぞれのシリアル番号(電子証明書の発行番号)に加え、確実な本人確認を実施した証跡(利用申込書類や署名等)を保管します。保管した証跡はいつでも参照可能です。

(4)証明書失効通知管理機能(オプション)
保管している署名用電子証明書、利用者証明用電子証明書それぞれのシリアル番号について、公的個人認証サービスの証明書失効情報と突合し、有効と認められなかったものについては、その対象となるお客さまを通知します。

【特長】
主な特長は以下の通りです。

■犯罪収益移転防止法、携帯電話不正利用防止法に対応した本人確認機能の提供
従来、クレジットカードの新規申し込みや、銀行での口座開設、携帯電話の利用契約などは、犯罪収益移転防止法、携帯電話不正利用防止法に基づく厳格な本人確認が求められており、身分証明書を顧客企業のWebサイトなどにアップロード後に、本人限定受取郵便での郵送、受け取りなどの手続きが必要でした。BizPICOを利用することで、オンラインですべての手続きが完結します。

■「本人確認記録票」の作成を柔軟にサポート
犯罪収益移転防止法、携帯電話不正契約防止法では、本人特定事項に関する「本人確認記録票」を作成することが定められています。BizPICOでは、顧客企業の指定に合わせた本人確認記録票の項目にてデータを預かることができます。これにより、顧客企業側でのデータの保管が不要となり、コスト削減が実現できます。

■利用者の属性情報、生存情報の変更を検知
公的個人認証の電子証明書は、電子証明書に記録されている氏名、住所、生年月日、性別に変更が加えられた場合、変更前の電子証明書は失効するという特性があります。顧客企業の要望に応じて、BizPICOが電子証明書の失効有無を確認することで、顧客企業は、そのお客さまの氏名、住所など属性情報の変更や生存情報などをタイムリーに検知することが可能です。

■顧客企業の業務量に応じた柔軟な料金プランを提供
一定のトランザクション利用料を含んだ基本料金に加え、超過分のトランザクション利用料を課金する「固定料金+従量課金」のプランと、使用量に応じたトランザクション利用料のみを課金する「完全従量課金制」のプランを用意しています。そのため、顧客企業の利用モデルに応じたプランを提案することが可能です。

※各料金プランには、最低利用期間などの適用条件があります。適用条件および価格の詳細については、BizPICO問い合わせ窓口(bizpico-service@kits.nttdata.co.jp)までお問い合わせ下さい。

(以下、省略)

 

(参照)エヌ・ティ・ティ・データのニュースリリース

http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2016/072700.html