ジャパンネット銀行は5月12日、今年11月に日本の銀行として初めて、キャッシュカードと同じ薄さのカード型トークンを導入すると発表した。
採用するのは、セキュリティトークンで世界的なリーディング企業であるジェムアルト社が開発した薄さ0.8ミリのカード型トークン。キャッシュカードと同じ薄さで、財布やパスケースへ収納して携帯が可能。ワンタイムパスワードの表示部分には電子ペーパーが使用されている。
同行ではこのトークンを11月29日以降に口座を開設する顧客に対して無料で配布する。全顧客トークン無料配布は、日本の銀行では初の取り組みとしている。
インターネットバンキングにおける不正送金被害は、依然として高い水準にある。警察庁の発表資料によれば、2014年と2015年は何れも日本全国で計約30億円の被害が発生している。
各行ともワンタイムパスワードの発行を行うなど対策を強化しているが、ハード型トークンの場合、利用者が外出先に常時トークンを持ち運ぶことが難しいという難点があった。今回のカード型トークンはこのようなニーズに対応するソリューションの1つとして注目を集めそうだ。