シェアリングサービス事業などを手掛けるガイアックスは4月27日、ブロックチェーン技術を活用して、複数のシェアリングサービスで共通の本人確認サービスを提供する実証実験を開始したと発表しました。
今回の実証実験は、ブロックチェーン上にシェアリングサービスで共有のIDを発行・記録することにより、全体としての本人確認業務の件数を減らし、確認負荷を軽減させることを目指すもの。
個人間のマッチングや取引を行うシェアリングサービスにおいては、本人確認の必要性が高まっており、特に複数のシェアリングサービスでの本人確認手続きは煩雑な手間となっていました。
今回の実験ではガイアックスがシステム面でサポートを行い、データ本体は加盟サービスが共同で所有・運営するプライベート環境に設置することで安全性を確保しています。また、本人確認審査業務も、加盟サービス自身で実施、もしくは同社の本人確認審査業務代行のいずれでも利用可能です。
今後同社では、子会社が提供するライドシェア「notteco」をはじめ、グル―プのシェアリングサービスにおいて本人確認の審査や管理において活用していくとしています。
以下に、ガイアックスのニュースリリースを引用します。
ブロックチェーンを活用した本人確認サービスの実証実験を開始
~ブロックチェーンのシェアリングエコノミー分野での応用を目指す~
ガイアックス
2016年4月27日
株式会社ガイアックス(本社:東京都品川区、代表執行役社長:上田祐司、以下ガイアックス)は、ブロックチェーン技術を活用して、複数のシェアリングサービスで共通の本人確認サービスを提供する実証実験を開始したことをお知らせします。
シェアリングエコノミーと親和性の高いブロックチェーン技術
ブロックチェーンは、パーソナルコンピュータ、インターネットに続く第3のIT革命になる技術と言われ、金融業界・Fintechの分野から注目されています。その分権型なアーキテクチャの発想や機能性は当社が注力するシェアリングエコノミー事業と親和性が高いと考えています。シェアリングエコノミーは所有(集中)の経済から共有(分散・共同)の経済への変化の流れであり、そのサービスを支える仕組みとして、分権型のブロックチェーン技術の活用が期待されています。
当社では、ブロックチェーン技術の収集・蓄積を進め、ブロックチェーンを活用したサービス開発に取り組んでまいりました。
シェアリングサービスのCtoC取引における本人確認の審査業務の重要性
CtoCのマッチングや取引を行うシェアリングサービスにおいて、本人確認の必要性が高まっています。そして、シェアリングエコノミーの拡大とともに複数のシェアリングサービスでの本人確認手続きは、本人やプラットフォーム提供側の双方において、煩雑な手間となっています。シェアリングサービス提供企業間で共有のIDを発行することで、全体としての本人確認業務の件数を減らし、一般利用者、プラットフォーム提供側双方の手間を軽減させることができます。
ブロックチェーンを利用することで、個人のデータをより安全に管理、簡単に利用ができるように
ブロックチェーン技術には、高度な暗号化技術、セキュリティ技術が含まれています。ブロックチェーン技術を活用することで、デジタル上の個人IDをオープンなプラットフォーム上に安全に発行することができます。当社はシステム面でサポートを行い、データ本体は加盟サービスが共同で所有・運営するプライベート環境に設置することで、安全かつ分権型のプラットフォームを提供致します。本人確認審査業務においても、加盟サービスで行う、もしくは当社の本人確認審査業務代行を利用していただくことのどちらも可能です。
シェアリングサービス提供企業の本人確認認証作業コストを減らすことができ、利用者においては、オフラインで行っていた本人確認手続きをスマートフォンのアプリで簡単にできるメリットが見込まれます。
シェアリングサービスの本人確認審査業務からカスタマーサポートまでを当社が提供
当社では既にソーシャルアプリやシェアリングサービスのカスタマーサポート、Web接客を提供してきましたが、さらに本人確認の審査業務もあわせて提供することで、サービスの安心・安全面を支えシェアリングサービスの普及拡大に務めます。
今後、子会社が提供するライドシェア「notteco」はじめ、当社グル―プのシェアリングサービスにおいて本人確認の審査や管理において活用してまいります。その後、当社のシェアリングエコノミーファンド出資先企業や当社代表が代表理事を務める一般社団法人シェアリングエコノミー協会に案内を行い、安全性を高める提案として、利用の働きかけを行う予定です。
(以下、省略)