NECは4月21日、三井住友銀行と日本総研が本年2月に結成した異業種連携の事業コンソーシアム「Incubation & Innovation Initiative」(III)において、新たに「ブロックチェーン研究会」を発足したと明らかにしました。
この研究会では、ブロックチェーン技術について、その特性を活かした効果の高い利活用を検討します。具体的には2016年度上期中に、特定領域での利活用を評価環境で実証し、実用化に向けた技術課題の検討を行う予定。
IIIは、三井住友銀行と日本総研が日本の成長戦略の基盤となる、先進性の高い技術やビジネスアイデアの事業化を支援する異業種連携の事業コンソーシアムとして本年2月に発足。NECは当初からコアメンバーとして参画しています。
NECは、多様な専門性を持つメンバーで構成される「III」の中でブロックチェーン技術を検討することで、金融業をはじめ様々な産業の変革を支えるICTプラットフォームの実現を検討するとしています。
これまで3メガバンクは、揃ってR3CEV社のブロックチェーンコンソーシアムに加盟し、海外の主要金融機関とともにブロックチェーン技術の実証実験や標準化の検討を進めていますが、一方で、三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行は単独でもブロックチェーン技術の実証実験を進めていました。
これまで三井住友銀行におけるブロックチェーン技術の実証実験は明らかになっていませんでしたが、今回IIIの研究会においてNEC等と実証実験を行うことが明らかになったことにより、3メガが揃って単独でもブロックチェーン技術の実証実験を行うことになります。
現在、世界の金融機関やITベンダー、FinTech企業がブロックチェーン技術の実用化を競っていますが、今回の実証実験がどのようなの成果を生み出すことができるか注目されます。
以下に、NECのニュースリリースを引用します。
ブロックチェーン技術の活用に向けた研究会を発足
~事業コンソーシアム「Incubation & Innovation Initiative」と連携~
NEC
2016年4月21日
NECは、株式会社三井住友銀行と株式会社日本総合研究所が本年2月に結成した異業種連携の事業コンソーシアム「Incubation & Innovation Initiative」(以下「III」、注1)の活動において、新たに「ブロックチェーン研究会」を発足しました。
NECは「III」のコンソーシアムメンバーとして、設立当初から参画しています。
本研究会では、金融取引や株式取引などのシステムへの適用に革新的な技術として注目されているブロックチェーン技術(注2)について、その特性を活かした効果の高い利活用を検討します。
2016年度上期中には、特定領域での利活用を評価環境で実証し、実用化に向けた技術課題の検討を行う予定です。
幅広い産業で活用の可能性のあるブロックチェーン技術について、多様な専門性を持つコンソーシアムメンバーで構成される「III」の中で検討することで、オープンイノベーションを加速し、金融業をはじめ様々な産業の変革を支えるICTプラットフォームの実現を検討していきます。
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
(注1)株式会社三井住友銀行と株式会社日本総合研究所が、日本の成長戦略の基盤となる、先進性の高い技術やビジネスアイデアの事業化を支援する異業種連携の事業コンソーシアムとして2016年2月1日に発足。NECはコンソーシアムメンバーとして、設立当初から参画。
プレスリリース http://www.smbc.co.jp/news/j601151_01.html
(注2)暗号化技術を活用し、取引履歴等の台帳を分散管理・同期することで改竄できないことを保証できる仕組み
(以下、省略)