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トムソン・ロイターとデロイト、FinTechエコシステム研究会を設立

トムソン・ロイターは4月21日、デロイトトーマツコンサルティングと共同で「FinTechエコシステム研究会」を設立したと発表しました。この研究会は、FinTechのエコシステム(生態系)を構築するために日本の金融産業が今後取り組むべき施策について、金融機関やFinTech関連団体を集めて議論するものです。

本年3月28日には既に、銀行やFinTech企業など14の企業・団体を集めて第1回目の研究会を開催しており、その議事概要も併せて公表しています。

参加するのは、SBI証券、SBI大学院大学、お金のデザイン、オリックス、静岡銀行、東急不動産、日本銀行、野村ホールディングス、bitFlyer、ベンチャーラボ、マネーフォワード、三井住友カード、メタップス、りそな銀行の計14企業・団体です。

第1回目の研究会では、FinTechシステムを構築する上での課題が話し合われており、日本の金融システム基盤がレガシーシステムでFinTechと親和性が低いことや、人材流動性が低いことなどが議論されています。

これまで金融庁の金融審議会や経産省のFinTech研究会、日本銀行のIT高度化ワークショップなどでFinTech動向や推進していく上での課題などが議論されてきましたが、当研究会においてどのような議論や提言がなされていくのか注目です。

以下に、トムソン・ロイター・マーケッツのニュースリリースを引用します。

「FinTechエコシステム研究会」設立について
~トムソン・ロイター、デロイト トーマツ コンサルティングと共同でFinTechの発展を促進するエコシステムの構築に関する研究会を設立

トムソン・ロイター・マーケッツ株式会社
2016年4月21日

トムソン・ロイター・マーケッツ株式会社(東京都港区、代表取締役社長:富田秀夫、以下「トムソン・ロイター」)は、このたび、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役社長:近藤聡、以下「DTC」)を事務局として、「FinTechエコシステム研究会」を設立いたしました。

本研究会では、金融産業の発展を下支えする土壌として、FinTechのエコシステムをどのように構築していくべきか、日本の金融産業が今後取り組むべき施策を導出する事を目的にFinTech関連プレーヤーと共に議論を進めて参ります。

1.研究会設立の背景

FinTechと呼ばれる新しい産業領域が世界的に注目を集めています。FinTechとは、もとはFinance(金融)とTechnology(テクノロジー)の掛け合わせを意味する造語ですが、FinTechを文字通り、“金融におけるテクノロジー利用”と捉えた場合、銀行の勘定系システム、証券決済システムと言った金融の基盤インフラから、電子マネー、インターネットバンキングと言ったサービスまで幅広く該当し、この意味では、従来から起きているコンピュータやインターネットの発達を背景とした、金融サービスの高度化とも言えます。

一方で、PtoP、マーケットプレイスレンディング、クラウドファンディング、ロボ・アドバイザー、AIを活用した市場分析、そして仮想通貨、等々といったFinTechの新しいサービスは、既存の金融サービスの向上に留まらず、これらは従来の金融の仕組みに変革をもたらし、ITを梃に新たな金融サービス領域を生み出すイノベーションとして期待されており、このイノベーションこそがFinTechの本質であると考えられます。

また、金融庁の平成27事務年度金融行政方針においても、FinTech は“顧客利便の向上をもたらすとともに、金融業・市場の将来的な姿を大きく変えていく可能性を有している”と取り上げられており、金融庁の具体的重点施策として、“FinTechへの対応”が明記されました。今日、日本の金融産業の発展を考える上で、FinTechの活用は避けては通れない重要なテーマの1つとなっています。

なお、FinTechによるグローバル規模の金融サービスへの影響については、トムソン・ロイターが運営グループの一員として深く関わった世界経済フォーラムの分科会Disruptive Innovation in Financial Services(直訳:金融サービスにおける破壊的イノベーション)により“The Future of Financial Services(直訳:金融サービスの未来)”として2015年6月に最終報告書が発表されております。

2.研究会の目的

欧米、そして一部アジアでは、FinTechベンチャーのサービスが急速に広まり、金融サービスの裾野を広げると共に、利便性を大きく向上させています。前述の世界経済フォーラムの分科会名にもある通り、既存の金融機関や伝統的な金融サービス構造にとってDisruptive(直訳:破壊的)なイノベーションもあれば、吸収合併、提携等、様々な展開を見せています。

また、FinTechの発展の背景には、起業家、金融機関、ベンチャーキャピタルをはじめとした、関連プレーヤーでの共同経済“エコシステム”が存在していることも踏まえて、この度、トムソン・ロイターは、DTCの協力の下、日本の金融経済環境とそのユーザーに合ったFinTechのエコシステムをどのように構築していくべきか、今後取り組むべき施策を導出する事を目的にFinTechの関連プレーヤーと共に議論を進めて参ります。

3.参加企業・団体

株式会社SBI証券、SBI大学院大学、株式会社お金のデザイン、オリックス株式会社、株式会社静岡銀行、東急不動産株式会社、日本銀行、野村ホールディングス株式会社、株式会社bitFlyer、株式会社ベンチャーラボ、株式会社マネーフォワード、三井住友カード株式会社、株式会社メタップス、株式会社りそな銀行 (※五十音順)

(主催: トムソン・ロイター・マーケッツ株式会社)
(事務局: デロイト トーマツ コンサルティング合同会社)

4.議事の取扱い

各回開催後に議事概要を「報告書」として公開。第1回研究会(平成28年3月28日開催)の報告書は本リリースと共に公開しております。(*以下リンクからダウンロードいただけます。)
http://share.thomsonreuters.com/general/PR/FinTech%20EcoSystem_Apr2016_Appendix.pdf

以上

(以下、省略)

 

(参照)トムソン・ロイター・マーケッツのニュースリリース

http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201604189897/