一般社団法人ブロックチェーン推進協会(BCCC)は4月10日、ブロックチェーンを用いて実装されたデジタルトークン「Zen」の社会実験を本年5月から開始すると発表した。
「Zen」は、仮想通貨のようにインターネット上で取引を行うことができ、かつ、日本円との為替連動性を保持するように設計されたデジタルトークン。
日本円との為替が安定して運用されることで、将来的に実ビジネスでの使用に耐えうる仮想通貨にすることを目指すという。
ビットコインのような仮想通貨は、米ドルや日本円などの法定通貨に対する為替の変動が激しいため、企業の実ビジネスの決済に使用するにはリスクが高く、企業活動における仮想通貨の普及を妨げる要因となってきた。
こうした問題を解決するために「Zen」は設計された。今回は、対日本円為替レートが安定的に推移する仮想通貨が受け入れられるか社会実験を行うという。インフォテリア、カレンシーポート、テックビューロの3社が運用を担当し、100社を超えるBCCC会員企業間で社会実験を行う。
本年4月から9月の第1フェーズでは、BCCC会員企業内というクローズドな環境において、Zenの流通を促進させる。例えば、BCCCが運営する「ブロックチェーン大学校」の授業料は、Zenのみで支払いできるようにするという。
第1フェーズ後に実施する第2フェーズでは、BCCC会員以外にも対象を広げて、より幅広い用途・領域で社会実験を展開していく方針。