経産省、ブロックチェーン技術の評価軸を策定

経済産業省は3月29日、ブロックチェーン技術を活用したシステムを導入する時に、比較評価観点として利用できる「ブロックチェーン技術を活用したシステムの評価軸ver1.0」を策定したと発表した。

この評価軸は、ブロックチェーン技術を活用したシステムの導入検討時に、システムベンダーなどがシステムとしての機能や性能に基づいた比較を行えるような評価観点を提供するもの。

「品質」「保守・運用」「コスト」の3つの大項目で整理が行われており、既存のシステム評価方法と対応させることで評価軸の利用が容易になるという。

特に、多くの評価項目や特性が互いにトレードオフとなっているというブロックチェーン技術の性質を反映し、評価を行う際に留意すべき点が明記されている。

ブロックチェーン技術は、IoTを含む非常に幅広い分野への応用が期待されているものの、これまで、技術の特性を正しく評価し、既存のシステムとの比較を可能とする指標・基準が整備されていなかった。

このため、ブロックチェーン技術への不安感や過度な期待が生じており、結果的に導入が進まないという可能性もあった。

このような問題意識をもとに経産省では、国内外のブロックチェーン関連企業と有識者へのヒアリングを通じて、従来システムとの比較可能性・網羅性を考慮し、評価項目間のトレードオフを整理した評価軸を策定したという。

評価軸は、ブロックチェーンをよく知らないユーザーでも理解できるようによく整理されており、今後ブロックチェーンを導入するときに、非常に参考になりそうだ。