バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)、ドイツ銀行、サンタンデール銀行などの大手金融グループは、スイスのUBSグループとClearmatics社が開発した「ユーティリティ決済コイン(USC)」を共同で普及させていくために提携した。フィナンシャルタイムズやBloomBergなどの複数メディアが24日報じた。
「ユーティリティ決済コイン(USC)」は、UBSグループとブロックチェーンのスタートアップ企業Clearmatics社が、ブロックチェーンベースの仮想通貨として2015年9月に開発したもの。
決済リスク低減のために、中央銀行における預金(中央銀行預け金)を担保にして発行されるという。既存の法定通貨とは連動せずに単独で価値が変動するビットコインとは異なる。
今回連携した各金融グループでは、2018年までの実用化を目指しており、各国の中央銀行へ売り込みを行うという。
日本では、三菱東京UFJ銀行が「MUFGコイン」を開発中だと伝えられている。中央銀行預け金や既存の法定通貨と連動するという点では、MUFGコインとUSCは類似性が高いと言える。
今回の発表に日本の金融機関は含まれていないものの、今後の動向は、日本の仮想通貨の検討内容にも影響を与えそうだ。