産業用センサなどを提供するオプテックスは7月27日、事故につながる危険運転を削減するために、法人車両向けの安全運転データサービス「セーフメーターデータサービス」を本年10月より開始すると発表した。
このサービスでは、専用端末上に運転状況を表示して運転者に危険な運転状況を知らせるほか、管理者はクラウドサーバーに蓄積された全車両の運転状況を一元化するアプリケーションで運転管理が行える。
オプテックスでは、運転状況の良し悪しへの気づきを与える安全運転支援ツール「セーフメーター」を2010年に開発済み。このセーフメーターの発売後に、安全運転に繋がる様々なノウハウを蓄積できたため、今回新たな展開として「セーフメーターデータサービス」を開始した。
このサービスでは、運転データの取得APIを提供しており、事故削減以外のサービスにも活用ができるとしている。実際、セーフメーターは、ソニー損保が2015年に発売した自動車保険「やさしい運転キャッシュバック型」の専用測定ツールとして開発されたものであり、今回のデータ提供サービスは、新たな自動車保険の開発にも応用できそうだ。
以下に、オプテックスのニュースリリースを引用する。
法人車両向け安全運転データサービス開始
~運転者の運転状況をセンシングし、その場で通知。安全運転を心がけたくなる事故予防の新しいソリューション~
オプテックス株式会社
2016年7月27日
オプテックス株式会社(本社:滋賀県大津市、取締役会長兼代表取締役社長:小林 徹、以下「オプテックス」)は、スムーズな発進・停止を促すことで、事故につながる危険運転を削減し安全運転を継続できる、法人車両向け安全運転データサービス「セーフメーターデータサービス」を2016年10月より開始します。
運転者は専用端末の表示とアラームにより自身の運転状況に気づくことで安全運転意識を高め、管理者はクラウドサーバーに蓄積された全車両の運転状況を一元化するアプリケーションで運転管理が簡単に実現できます。
現在、企業の営業車両において、ドライブレコーダーやテレマティクスサービスなどを活用した車両管理や安全運転の取り組みが拡大していますが、ドライブレコーダーは記録映像の事後確認であり、テレマティクスサービスは車両運行要素が強いため、事故削減ニーズとの差がありました。これらは管理要素が強いため運転者の安全運転意識が定着しない課題もあり、安全運転のみをシンプルに行うサービスもありませんでした。
オプテックスでは、管理視点だけではなく、運転者自身が自発的に安全運転を実践することが安全運転推進につながるという考え方の下、運転者のスムーズ運転の実践度合や急ブレーキ・急発進・急ハンドルの急挙動を表示や警告音にてその場で知らせ、自身の運転状況の良し悪しへの気づきを与える安全運転支援ツール「セーフメーター」を2010年に開発しました。
発売以降多くのお客様にご採用頂きながら、安全運転に繋がるノウハウを蓄積し、新たな展開として今回「セーフメーターデータサービス」をスタートします。
今回発売する「セーフメーターデータサービス」の主な特長は下記の通りです。
① 運転者本人が気づき、安全運転を続けたくなる
ゆっくり発進、ゆっくり停止の継続回数を運転者専用端末に表示。急挙動ではなく良い運転のみの見える化により、運転者本人の安全運転意識を継続できます。
② 取り付け作業不要
本体は電池式なので取り付け工事は不要です。
③ 共用車での運用を可能に
専用端末の本体部とホルダは脱着できますので、1台を複数名の運転者で共用利用される場合でも、運転者毎の管理が簡単にできるようになります。
④ OBDポートをつかわない
車のIoT化に伴いハッキングなどの安全性がクローズアップされています。専用端末はOBDポートに接続しませんので、車に影響を与えることはありません。
⑤ API提供により、さまざまなサービスに応用可能
運転データの提供にて、事故削減以外のサービスにも活用ができます。本サービスは、運転者自身の安全運転への意識の向上とともに、管理者も運転者の運転状況を確認でき、安全意識を双方で高め合うことが実現できるようになります。オプテックスは本サービスを通し、交通事故のない安全で快適な車社会への貢献を目指しています。
【実績】
・セーフメーター(OSM-201)は100社以上の法人企業に採用。
・2015年発売したソニー損保の自動車保険「やさしい運転キャッシュバック型」の専用測定ツールとして端末を共同開発。
【センシングアルゴリズム】
加速度センサから得られる情報を、運転挙動解析アルゴリズムにより常時解析し、運転状況を識別する技術です。これにより、道路上や路肩の段差などを判別し、記録キャンセルを自動的に行い、より精度の高い危険運転記録を実現できます。
(以下、省略)